Quantcast
Channel: 事件・事故 | わかやま新報
Viewing all articles
Browse latest Browse all 481

凶器はネットで購入 紀の川市小5殺害事件

$
0
0

 紀の川市後田(しれだ)の住宅地で平成27年2月、同市立名手小学校5年生の森田都史君(当時11)が、胸などを刃物で刺され、殺害された事件の裁判員裁判は7日、2日目が行われ、検察側は証拠調べで、殺人と銃刀法違反の罪に問われている同市の無職、中村桜洲被告(24)が殺害に使ったとされる凶器の物証や、インターネット通販で購入した証拠書類を提出した。

 検察側によると、中村被告は、県警の家宅捜索で押収された3本の凶器をネット通販大手のアマゾンで購入。そのうち、殺害に使ったとされる刃物「コールドスチール社製コピスマチェット」の他、「オンタリオ社製マチェット」も購入していたことを明らかにした。検察から、全長66㌢、刃体48・2㌢のコピスマチェットの実物を示された中村被告は、「僕のです」と所持を認めた。

 同日の証人尋問では、元大学教授の中村被告の父親が証言台に立ち、幼少から明るく育ってきた中村被告が、高校を留年して中退したころから、暴力的な言葉や行動が目立つようになってきたことを話した。また、中村被告が20歳のころ、ささいなことで口論になり、その後に背後から包丁の柄で殴られたことがあったことも証言した。

 中村被告が平成26年4月と5月に凶器を購入し、所持していたことについては、購入から相当の時間が経過した後に存在を知ったが、「興味本位で自制があるだろうと、取り上げなかった」と振り返った。一方で、包丁などを長時間とぐなど、当時は不審に感じなかったものの、刃物に対して執着する様子があったことを明かした。

 中村被告は逮捕後の精神鑑定で、妄想性障害や統合失調症の発症を指摘されているが、家族は当時、異常な精神状態とは受け止めず、警察への相談や精神科の受診などもしていなかった。

 父親は、都史君家族への被害賠償の意味で1000万円を弁護士に預けていることを明かした。

 次回公判は9日に行われる予定。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 481

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>