和歌山県は26日、部下の女性に無理やりキスをするセクハラ行為があったとして、県土整備部の男性職員(55)を停職3カ月の懲戒処分にした。
県監察査察課によると、男性職員は那賀振興局に勤務していた2015年10月2日、イベントの打ち合わせのため、部下の30代女性職員と2人で紀の川市内に出張。打ち合わせを終えて職場に戻る途中、県が発注した堤防工事現場を案内するとして、紀美野町内の空き地に女性を誘い、無理やりキスをした。男性職員は3日後に謝罪。女性は「静かな環境で仕事がしたい」として上司に報告しなかったという。
昨年11月に県に匿名の通報があり、同課の調査で発覚。男性職員は調査に対し「自分に好意を持っていると誤解した。不快な思いをさせて申し訳ない」と話しているという。
管理監督責任で男性の当時の上司は訓告処分とした。
26日に県庁で記者会見した嶋本昇県土整備政策局長は「県民の信頼を損ない、申し訳ない」と陳謝し、「再発防止の研修により綱紀粛正と服務規律の徹底を図り、信頼回復につなげたい」と話した。