和歌山県紀美野町発注の公共工事を巡る官製談合事件で、和歌山地検は9日、同町建設課長の井村本彦容疑者(59)を官製談合防止法違反などの罪で、建設業者「農地開発」役員の赤井登容疑者(58)を公契約関係競売入札妨害の罪で起訴した。
井村被告は昨年10月に行われた同町発注の黒沢橋修繕工事の指名競争入札で赤井容疑者に最低制限価格を教え、赤井被告が最低制限価格で落札した疑いで2月17日に逮捕された。
起訴を受けて、寺本光嘉町長は「改めて住民の皆様、関係者の方々に心よりお詫び申し上げます。事態を重く受け止め、入札制度を見直すとともに綱紀粛正に努めてまいります」とコメントを発表し、井村容疑者を3月9日付で休職とした。