和歌山市は26日、勤務中に職務を放棄して失踪したとして、建設局道路部の男性主事(25)を、停職1カ月の懲戒処分にした。
市人事課によると、男性主事は3月27日午後、市役所の自身の机の中に携帯電話を入れたまま突如失踪し、その後1週間にわたって無断欠勤した。失踪中は、電車で福井県に向かい、石川県金沢市で1泊し、東京都に移動。4月5日の明け方に、滞在していた都内の警視庁四谷署管内で、一人で歩いているところを署員の職務質問を受け、家族から家出人の捜索願が出ていたことが分かり保護され、自宅に戻った。
市の聴取に対し男性主事は、失踪の動機について「職場の人間関係や環境のせいではない」としながらも、「うまく仕事がこなせず、年度末の仕事がたまり、仕事が重みになった」と話したという。「身勝手な行動をして申し訳なく思っている」と反省の言葉を口にしているということで、現在は、精神が不安定な状況であるため欠勤しているという。
再発防止策について同課は「メンタルヘルス研修や相談員、産業医などによる職員相談を周知する」としている。
管理監督責任として、男性主事の上司に当たる当時の課長、副課長、班長を厳重注意とした。