ウイルスを原因とし、口の中や手足に水疱(すいほう)性の発疹が出る感染症「手足口病」が和歌山市や海南、岩出、湯浅、田辺各保健所管内で流行し、県は特に乳幼児のいる家庭に注意を呼び掛けている。
県健康推進課によると、県内30医療機関(小児科)からの患者の報告数が6月26日~7月2日の週で197人(前週比60人増)となり、1機関当たりで警報基準値の5人を上回る6・57人に達した。保健所別では、湯浅が12・5人と最も多く、和歌山市が10・11人、岩出が8・25人、海南が7人で続いている。
手足口病は主に夏に流行し、例年の報告数は9割前後を5歳以下の乳幼児が占める。感染後3~5日で発疹が現れ、3分の1ほどに発熱がみられるが、高くならない場合が多い。ほとんどは数日で治り、まれに髄膜炎などの合併症を伴う。
県は、特に乳幼児のいる家庭などに、感染防止のための手洗いの徹底や排泄物の適切な処理を呼び掛けている。