和歌山西署は8月31日、和歌山市の60代女性が現金2100万円をだまし取られる特殊詐欺被害に遭ったと発表した。
同署によると、7月26日午後4時ごろ、女性宅に証券会社を名乗る男から電話で「他社が売り出している600万円分の株があなたに当たったので、権利を譲ってほしい。名義も貸してほしい」などと言われ、女性は承諾した。
その後、複数の証券会社を名乗る男から繰り返し電話があり、「あなたが名義を貸した行為は犯罪で、600万円を支払えば問題ない」「あなたが購入した証券を別の会社に売った行為は犯罪で、900万円分の証券を追加で買えば問題ない」などと持ち掛けられ、女性宅を訪れた証券会社のタナカを名乗る男に、8月3日に600万円、8日に600万円、17日に900万円を手渡した。
22日に女性宅を訪れるとしていた証券会社従業員が現れなかったことから、女性は連絡を取ろうとしたが教えられていた電話がつながらず、不審に思いインターネットで検索して会社に問い合わせると、女性に名乗った従業員は存在しなかったため詐欺被害に気付き、同署に相談した。
女性宅を訪れたタナカを名乗る男は、20代くらいで身長は約175㌢、髪は黒く、上下ベージュ色のスーツ姿、茶色のビジネスバッグを持っていたという。
同署は、こうした金銭のやり取りを求める電話があった場合は、最寄りの警察や交番に相談するよう呼び掛けている。