和歌山県警は12日、部下へのパワハラ行為を繰り返していたとして、北署地域課に勤務する近畿管区機動隊の30代の男性巡査部長を1カ月の停職処分とした。
監察課によると、巡査部長は2017年4月から10月までの間、県警察学校のグラウンドで警備訓練中に、隊員4人を鼓舞しようと盾を両手でつかんで頭部に振り下ろす殴打行為を繰り返した。また10月に愛媛県で開かれた障害者スポーツ大会の警備中、バスでの移動中に眠っていた隊員の胸ぐらをつかみ、こめかみ付近を殴った。
殴られたのはいずれも巡査部長の部下にあたる20代の男性巡査で、話を聞いた先輩隊員が中隊長に報告したことで発覚した。隊員にけがはなく、現在も通常通り勤務している。また監督責任で中隊長、小隊長も訓戒処分を受けた。
巡査部長は「強い部隊をつくりたかった。隊員につらい思いをさせたことは申し訳なく思っている。自分の指導が悪かった」と反省しているという。
同課は「警察職員としての信用を失墜するもので、まことに遺憾。一層パワーハラスメント防止への指導を徹底し、再発防止に努めたい」としている。