同僚から現金などを繰り返し盗んだとして、和歌山県教育委員会は16日、和歌山市立伏虎義務教育学校の男性教諭(27)を懲戒免職処分とした。県教委と市教委が記者会見で発表し、陳謝した。
発表によると、男性教諭は1月下旬から2月8日にかけて十数回にわたり、同校職員室の机の中や引き出しに置かれていた同僚計6人のかばんなどの中から、現金と商品券計約15万円分を盗んだ。
8日に同僚が被害届を出し、男性教諭は12日に校長に犯行を告白し、連絡を受けた和歌山西署が同日、窃盗容疑で逮捕。男性教諭は3月3日、和歌山地検から不起訴とされた。
県教委の聞き取りに対し男性教諭は、「仕事上でストレスがたまっていた。取り返しのつかない行為で迷惑をかけた。今後は反省し、人のためになるように生きていきたい」と話したという。
盗んだ現金などのうち約10万円は使わずに封筒に入れて机に保管し、2~3万円は生活費などに使ったという。弁護士を通じ、すでに全額を弁済している。
県教委義務教育課の鍋田泰延課長は「県民の信頼を大きく損ね、まことに遺憾。教職員に対して不祥事撲滅の取り組みを徹底するよう厳しく指導するとともに、県の教育に対する信頼回復に向けて全力で取り組んでいく」と陳謝した。