和歌山北署は9日、介護保険料の還付金を名目とする特殊詐欺で、和歌山市に住む60代の女性が、2回にわたり計77万8400円をだまし取られる被害が発生したと発表した。
同署によると、8日午後2時ごろ、女性宅の固定電話に「市役所保険課のアマノ」と名乗る男から「介護保険料の払い戻しをするのに書面を送ったのですが、まだ返金の手続きが済んでいません。振り込みますので、近くの銀行に行ってもらえませんか」などと電話があり、行くことを伝えると「今からATMに行き、到着後に銀行のコールセンターに電話してください」と告げられた。
ATMに着いた女性は、男が伝えた電話番号に自身の携帯電話からかけると、「コールセンターのウエニシ」を名乗る男が出て、「キャッシュカードを入れてください」などと指示されるがままATMを操作し、指定された口座に現金49万9200円を振り込んでしまった。
その後、さらにATMを操作するよう指示を受けたため、女性は自宅に戻り別のキャッシュカードを持ってATMに行き、コールセンターに電話。相手の指示に従いATMを操作し、現金27万9200円を振り込んでしまった。
翌日、女性は金融機関から振り込みに関する問い合わせを受けたことで詐欺に気付き、同署に届け出た。