8月29日に和歌山市塩屋の和大興業㈱で従業員男性1人が死亡、3人が重傷を負った拳銃発砲事件で、県警捜査一課は22日、事件後に同社付近での籠城の末に拳銃自殺した同社の元専務、溝畑泰秀容疑者(当時45)を、殺人と殺人未遂、覚せい罪取締法違反、銃刀法違反など複数の容疑で和歌山地検に書類送検した。
溝畑容疑者が自殺後、捜査本部が捜査したが、殺意に結び付く決定的な動機は発見できなかった。しかし、同社事務所内などで押収したノートやメモなどに、従業員らを誹謗(ひぼう)中傷する言葉が残されていたことから、同社の業績が悪くなった原因を従業員に押し付け、逆恨みした犯行であると推測した。それらの動機と事件の重大性がつり合わないことから、同課は、覚醒剤使用が事件につながった可能性もあるとみている。
拳銃は、発見されている2丁以外の拳銃の所持は確認されなかったという。