和歌山県は16日、台風10号の被害状況をまとめた。発表によると、同日午後6時時点で、人的被害は報告されていない。和歌山市内では毛見のマリーナシティで看板が2カ所損壊。海南市では別所の市道と東畑の農道が崩れ、下津町の市道が陥没した。紀の川市では貴志川町で道路が冠水。また、住宅被害は床下浸水が印南町で2棟発生した。
道路は同日午後8時時点で県道美里龍神線、新宮市の国道169号など5カ所で崩土などによる全面通行止めが続いている。
鉄道は16日、JRきのくに線が和歌山―新宮駅間で68本、和歌山線が五条―和歌山駅間で24本、特急くろしおが上下合わせて23本が運休し、2万800人に影響が出た。同日夜にはきのくに線を除き、全ての路線で通常運転となった。
農林水産業への被害は、落果や農地の冠水などにより16日時点で1億164万3000円に上っている。