出張旅費を不正受給したとして、和歌山市教育委員会は22日、市立幼稚園の女性教頭(53)を減給10分の1、2カ月の懲戒、管理監督責任で男性園長(58)を訓告の処分とした。
発表によると、教頭は2017年4月から19年11月にかけて、実際と異なる市内出張旅費の書類を作成し、自ら園長の印を押し、計38回、3万8380円を不正に受給していた。
3月に同園職員から園長に、不正を疑う報告があった。
調査の結果、教頭は、園の費用納入のため市内の金融機関を訪れた際、実際は出張費用が発生しない店舗に行きながら、費用が発生する店舗に行ったとする書類を作成するなどしていた。
市教委は計画的な不正の疑いを調べたが、教頭は、過去の電子データに上書きして月末にまとめて書類を作成するなどし、明らかな誤りや、実際より出張旅費が少なくなる報告なども多く、ずさんな書類作成をしていたものと判断した。
教頭は不正受給分を21日に全額返済しており、市教委の調査に対し「大変申し訳ない。非常に反省している」と話しているという。