岸田文雄首相の演説会場に爆発物が投げ込まれた事件で、和歌山県警は６日、火薬を無許可製造したとして、兵庫県川西市の無職、木村隆二容疑者（２４）を火薬類取締法違反容疑で再逮捕した。
県警によると、木村容疑者は２０２２年１１月ごろからことし４月１５日ごろの間、経済産業大臣の許可を受けず、火薬約５３０㌘を製造した疑い。県警が木村容疑者の自室から押収した粉末を鑑定したところ、黒色火薬の主成分が確認され、他の捜査状況から木村容疑者が製造したと判断した。製造場所は現時点で不詳としている。
木村容疑者は４月１５日、和歌山市の雑賀崎漁港で演説しようとしていた岸田首相に向けて爆発物を投げ込んだとして、威力業務妨害容疑で現行犯逮捕された。自宅の家宅捜索では火薬とみられる粉末の他、金属製の筒や工具などが押収されており、県警は火薬の製造方法、材料の入手ルートなどの解明を進める。
木村容疑者は調べに対し、黙秘を続けているという。
県警は８日午後、再逮捕した木村容疑者を送検した。
送検のため西署を出る木村容疑者を乗せた車